【2024年のヤークー様への思い、誕生秘話】

2024年01月15日

当館では、人々を病や厄災からお守りくださる神様として、

「湯屋守様」から発生した神様、『ヤークー様』を毎年その干支に模して

地元の職人さんや多くの方々に神聖な思いを込めて作っていただいております。

毎年１～4月の間、能舞台に雛壇と合わせてお祀りをしておりまして、

今年のヤークー様は、これまでと異なり、天を舞うような仕組みができないかと

考えております。（能舞台の天井から吊るすという初めての試み）

今年は石苔亭いしだが50周年ということもあり、

この節目に、特別な仕様を地元の職人さんにご相談をさせていただきました。

また、こうしたプロジェクトは、地元の職人さんの技術や経験なくしては実現させることが

できないことを、今回のヤークーさまの制作であらためて実感しています。

こうしたことを実施したい、こうしたものを作りたいと思っても、そこに共感していただき、

実際に心や体を動かしてくれる方がいて、初めてこうしたことが形になります。

ヤークー様は、多くの方の思いが込められた神様として製作されますので、

単に干支を模したものではなく、とても神聖な神様の姿となります。

多くの方から手を合わせてもらうヤークー様ですので、製作に関わる皆様にも、

極力、藁や竹などの自然素材をしめ縄や門松を作る手法で作っていただいております。

こうして地元の職人さんの、「神様を作っている」という敬虔な心が形になったもの

であることに意味があると感じています。

【ヤークー様　名前のご由来】

ヤークー様は、12 月から春を迎える 3 月まで昼神温泉郷を

お守り下さっている「湯屋守様」から発生した神様です。

湯屋権現様に代わって土地や館を厄災からお守りくださる「湯屋守様」に対し、

ヤークー様は人々を病や厄災からお守りくださる神様として坐してくださいます。

ヤークー様の名前は、阿智村の小学生に名前を公募し、宮崎駿様に命名して頂きました。

宮崎監督は「人々の厄を喰らい、祓う神様だからヤークー様なんだ」と、名前を選ばれました。

【辰年】

辰年は十二支の中で最も縁起の良い干支とされており、

運気が上昇して夢が叶いやすい年と言われています。

2024年は「十干十二支」では41番目にあたる「甲辰(きのえたつ)」。

「甲(きのえ)」は十干の始まりであり、事物や生命の始まりを意味し、

「辰」は様々な物事の向上、成長など活気にあふれている様子を表します。